ディズニーランドパリの「ビッグサンダー・マウンテン」は、世界のディズニーパークの中でも特にユニークな特徴を持つ、人気アトラクションのひとつです。パリのパークが提供するその特別な体験を、他のパークのバージョンと比較しながらご紹介します。
1. ビッグサンダー・マウンテンの概要
「ビッグサンダー・マウンテン」は、アメリカ西部のゴールドラッシュ時代をテーマにしたローラーコースターです。ディズニーランドパリのビッグサンダー・マウンテンも例外ではなく、19世紀末の鉱山を舞台に、無人のトロッコ列車が荒野を駆け抜けるストーリーが展開します。しかし、ディズニーランドパリのバージョンは、他のパークといくつかの大きな違いがあり、パリならではの体験を提供しています。
2. ディズニーランドパリのビッグサンダー・マウンテンの特徴
ディズニーランドパリのビッグサンダー・マウンテンは、アトラクションの配置と設計の特異性で有名です。このバージョンのアトラクションは、アドベンチャーランドに位置する他のパークとは異なり、フロンティアランドの中心的存在として設計されています。
- 島全体を使った設計
他のディズニーパークでは山が陸地にあるのが一般的ですが、パリ版のビッグサンダー・マウンテンは、川に囲まれた「島」の上に建てられています。これにより、ライダーはまず川を渡り、島へトンネルを通って移動します。特に、トンネルを抜けて島に入るシーンはスリリングで、暗闇から一気に開けた風景が現れる演出が秀逸です。 - コースの長さとスピード感
ディズニーランドパリのビッグサンダー・マウンテンは、他のパークと比べてコースの長さが最も長く、さらにトンネル内での速度が速く感じられます。スピードや起伏が激しいため、視覚的にもアクションの連続でスリリングな体験が続きます。 - 自然の風景と融合したテーマ
パリのフロンティアランドは、他のパークと比べて「広大な自然の荒野」という雰囲気がより強く、周囲の景色と島の鉱山が調和しています。これにより、周りの環境とアトラクションが一体となり、まるで本物の西部にいるような臨場感が生まれています。
3. 他のディズニーパークとの比較
ビッグサンダー・マウンテンは、アナハイム、オーランド、東京、香港にも存在しますが、パリ版とは少し異なります。
ディズニーランド(カリフォルニア)
アナハイムのディズニーランドにあるビッグサンダー・マウンテンは、オリジナルとして1979年にオープンしました。こちらは、鉱山の山岳を再現し、特にオーディオアニマトロニクス(動く人形)を使った演出が充実しています。パリ版のようにトンネルを通って島に渡るシーンはなく、パリ版よりもやや控えめなスピード感です。しかし、アメリカ西部の荒々しい雰囲気を堪能できる作りになっており、伝統的な体験ができます。
マジックキングダム(フロリダ)
フロリダのマジックキングダムにあるビッグサンダー・マウンテンは、湿地帯に位置し、湿気の多い気候に合わせた設計がされています。特に、コースはゆるやかな曲線が多く、パリ版ほどの急降下はありません。周囲には砂漠のような地形が再現されており、豊かな自然とともに楽しむことができます。フロリダの気候も相まって、全体的に異なる雰囲気が漂っています。
東京ディズニーランド
東京のビッグサンダー・マウンテンは、1987年にオープンし、アメリカのバージョンに似たコースを持っていますが、日本人向けに細かな調整が施されています。コース自体は比較的短めで、カーブが少し多めです。東京のビッグサンダー・マウンテンもフロンティアランド内にあり、背景には周囲の自然環境や遠くに見える山々が美しく再現されています。パリのようなトンネルを通る仕掛けはないため、直線的で見晴らしの良いコースが特徴です。
香港ディズニーランド
香港のディズニーランドにはビッグサンダー・マウンテンは存在せず、代わりに「ビッグ・グリズリー・マウンテン・ランナウェイ・マイン・カー」が設置されています。こちらはビッグサンダー・マウンテンと同様に鉱山をテーマにしたローラーコースターですが、方向転換や急な停止、後退するシーンが含まれるなど、独自のアクションが多く含まれています。
4. まとめ:ディズニーランドパリのビッグサンダー・マウンテンの魅力
ディズニーランドパリのビッグサンダー・マウンテンは、その独自の島構造やスリリングなトンネルシーン、スピード感あふれるコース設計により、他のパークのバージョンにはない魅力があります。また、島を使ったアトラクション配置や荒野と一体化したテーマは、パリ独自の体験を生み出しています。
他のパークと比べても、パリのビッグサンダー・マウンテンはより大胆で、印象に残る体験を提供するため、ディズニーランドパリを訪れた際にはぜひ体験してみてください。